「ピラティスは、お腹は引き締まりますか?」
とてもよくいただく質問です。
結論からお伝えすると、答えは「はい」です。
ただし、「お腹の脂肪が燃えるから」という意味ではありません。
今回は、ピラティスでお腹が引き締まって見える理由を、できるだけわかりやすくお話しします。
「お腹が引き締まる」と「脂肪が減る」は別のお話です
まず知っておいていただきたいのは、お腹が引き締まって見えることと、お腹の脂肪が減ることは同じではない、ということです。
「ピラティスをやれば、お腹の脂肪だけが落ちる」
残念ながら、ピラティスはそのような運動ではありません。
余分な体脂肪を減らすためには、
・食事
・普段の活動量
・運動習慣
など、生活全体を見直すことが大切です。
そのため、私は「ピラティスだけでお腹の脂肪が落ちます」とはお伝えしていません。
それでも、お腹がスッキリ見える方が多い理由
では、なぜピラティスを続けることで、「お腹が引き締まった」と感じる方が多いのでしょうか。
大きな理由の一つは、姿勢が変わるからです。
猫背になったり、反り腰になったりすると、お腹は実際の脂肪の量以上に、前へ出て見えることがあります。
一方、ピラティスでは、
・背筋が自然にスッと伸びる
・骨盤の位置が整う
・お腹の奥にある筋肉が働きやすくなる
といった変化を目指して身体を動かします。
その結果、お腹が前へ出にくくなり、体重が大きく変わっていなくても、お腹まわりがスッキリして見えることがあります。
お腹の奥にある筋肉を使う
ピラティスでは、お腹の表面だけではなく、身体の奥にある筋肉も使いながら動きます。(インナーマッスルといいます)
身体の奥にある筋肉には、お腹や背骨を内側から支える役割があります。
この筋肉がうまく働くようになると、腰まわりが安定し、姿勢を保ちやすくなります。
お腹を無理にへこませ続けるのではなく、身体を内側から支えながら、自然にお腹を引き上げられる状態を目指します。
レッスンの1時間より、残りの23時間が大切です
私がピラティスで大切にしているのは、レッスン中だけ上手に動けることではありません。
レッスンで身につけた身体の使い方を、
・立っているとき
・歩いているとき
・家事をしているとき
・仕事をしているとき
など、普段の生活でも自然に使えるようになることが大切です。
お腹を軽く引き上げた姿勢が少しずつ習慣になると、無理にお腹をへこませようとしなくても、お腹が前へ出にくくなります。
常にお腹を引き上げるような姿勢が身についてくれば、それだけでもお腹は引き締まって見えます。
つまり、1時間のレッスンだけで身体が変わるのではありません。
レッスン以外の残り23時間の身体の使い方が、少しずつ変わっていく。
私は、そこにピラティスの大きな価値があると考えています。
腹筋をたくさん行う前に大切なこと
「お腹を引き締めたい」
そう思うと、腹筋運動をたくさん頑張ろうと考える方も多いかもしれません。
もちろん、腹筋運動が悪いわけではありません。
しかし私は、その前に、
・呼吸を整える
・姿勢を整える
・お腹が自然に働きやすい身体をつくる
ことを大切にしています。
姿勢が崩れたまま腹筋運動を繰り返しても、首や腰ばかりに力が入り、お腹をうまく使えないことがあります。
まずは身体の土台を整える。
そのうえで身体を動かした方が、無理なく、効率よくお腹を使いやすくなります。
ピラティスは脂肪を直接燃やす運動ではありません
ここまでお伝えしたように、ピラティスはお腹の脂肪だけを直接燃やす運動ではありません。
ただし、ピラティスを続けることで身体を動かす習慣ができたり、普段の姿勢や歩き方が変わったりすることはあります。
その結果、日常生活で身体を動かす量が増え、健康的な生活につながることも考えられます。
お腹の脂肪そのものを減らしたい場合は、ピラティスだけに頼るのではなく、食事や日常の活動量も合わせて見直すことが大切です。
まとめ
ピラティスは、お腹の脂肪だけを燃やす運動ではありません。
しかし、
・姿勢が整う
・お腹の奥にある筋肉が働きやすくなる
・身体の使い方が変わる
・お腹を引き上げた姿勢が習慣になる
ことで、お腹がスッキリと引き締まって見えることは十分にあります。
体重がほとんど変わっていなくても、
「ズボンが履きやすくなった」
「姿勢が良くなって、お腹が前に出にくくなった」
と感じることもあります。
お腹を引き締めたい方は、腹筋運動だけを頑張るのではなく、まずは姿勢や身体の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。
遠回りのように感じるかもしれませんが、それが無理なく続けられる身体づくりへの近道になるかもしれません。


